今回は『転職エージェントを複数登録すべき理由と利用する際の注意点』について話します。
転職活動を始める人にとって転職エージェントは必要不可欠といっても過言ではありません。
特に会社に勤めながら、転職活動を行う人にとってはなおさらです。
自分の希望やスキルに合わせた求人紹介、面接対策、面接のスケジュール調整など、転職まで、さまざまなサポートをしてくれるエージェントですが
欠点として、自分とは相性が良くないアドバイザーが付いてしまう可能性があります。
そんな欠点を補うために、転職エージェントを複数登録するのを強くオススメします。
転職エージェントを複数登録しておくメリットは、先ほど述べたこと以外にもまだあります。
この記事では、転職エージェントを『複数登録するメリット』と、『複数登録した際の発生するデメリット、気をつける点』について話していきます。
そもそも、転職エージェントとはどんなものなのか、よく分からない人は、こちら『転職サイトと転職エージェントって何?結局どっちを使えばいいの??』を参考にしてみて下さい。
そもそも転職エージェントって複数登録していいの?
マンツーマンであらゆる転職活動をサポートしてくれる転職エージェントですが
『そもそも複数の会社のエージェントを併用するのって大丈夫なの?ルール違反ではないの?』
そんな心配をする人もいるいるでしょう。
しかし、心配無用です。複数の転職エージェントの会社に登録して、併用して転職活動を進めることは、まったく問題ありません
転職エージェントを複数利用することは、みなさん一般的に当たり前のように行なっていることです。
実際に、『マイナビエージェント』『リクルートエージェント』『doda』などの転職エージェントの利用規約には複数登録することを禁止する規定は書かれていません。
転職エージェントを複数登録するメリット
ではなぜ、転職エージェントを複数登録したほうがよいのでしょうか?
転職エージェントを複数登録するメリットを5つ挙げます。
- 自分に合った転職エージェントを見つけられる
- 非公開求人案件をたくさんカバーできる
- 各会社の知識やノウハウを手に入れることができる
- 複数のアドバイザーの意見を参考にできる
- 求人案件が増え、選択肢の幅が広がる
それでは、各項目について詳しく見ていきましょう。
自分に合った転職エージェントを見つけられる
転職エージェントを複数利用することにより、自分に合った転職エージェントを
見つけられる可能性が上がります。
転職に関する様々なサポートをしてくれるアドバイザーは、とても心強い味方です。
しかし、その分アドバイザーの質が転職活動の結果を左右すると言っても
過言ではありません。
いくら評判のよい転職エージェントに登録したからといって、必ずしも良いアドバイザーが付いてくれるとは限りません。
実際に、アドバイザーの質が低かったり、相性が合わなかったりで転職活動が上手くいかなかった人をたくさん知っています。
なので、自分の合った転職エージェントを見つけるためにも、複数利用することは必須と言ってもよいでしょう。
もし、エージェントを1社しか登録しておらず、なおかつ、付いてくれたアドバイザーの相性が悪かった場合
『他の担当者に交代の届出をする』
『次のエージェント会社に登録する』
こういった対応をとらなければいけないので、多大なロスタイムを回避するために、あらかじめ複数登録しておきましょう。
非公開求人案件をたくさんカバーできる
転職エージェントに登録する最大のメリットと言っても過言ではないのが、『非公開求人』を紹介してもらえることです。
非公開求人とは
転職サイトやその他の求人広告などに、一般的に掲載されていない
求人案件のことです。
『独占求人案件』『独占案件』などと呼ばれることもあります。
どうして、非公開求人を取り扱うかと言うと、
『応募を殺到するの防止するため』
『競合の他社に求人の動きを知られたくない』
などの理由があります。
企業側はどうしても登録者の多いエージェントに、非公開求人を依頼することが多いため、非公開求人は大手のエージェントに集中する傾向があります。
また、非公開求人は一般公開されている求人よりも、優良な企業であったり、大手企業である可能性が高いです。
なので、非公開求人は多ければ多いほど有利になるため、エージェントは複数登録しておくべきです。
各会社の知識やノウハウを手に入れることができる
ほとんどの転職エージェントをそれぞれ強みと言える『得意分野』を持っています。
例えば、特定のジャンルに対して求人案件が豊富であったり、面接対策や履歴書などのサポートに特化していたり、業界の専門知識が豊富であったり、それぞれの得意分野はさまざまです。
転職エージェントを複数登録しておくと、単純に求人案件が増えるのはもちろんのこと、
それぞれの得意分野の情報や知識をたくさん得ることができます。
大まかに各転職エージェントの得意分野を以下にまとめておきます。
得意分野 | 転職エージェント |
求人数 | リクルートエージェント doda |
面接・応募書類のサポート | パソナキャリア JACリクルートメント |
業界専門知識 | リクルートエージェント |
各転職エージェントを複数利用してみて比較してみると、
それぞれの得意分野が分かるはずです。
複数のアドバイザーの意見を参考にできる
転職活動での悩みをアドバイザーに聞いてもらえるのは、転職エージェントの大きなメリットです。
各エージェントでそれぞれ独自のノウハウを持っていたり、同じエージェントの中でもアドバイザー個人によっても、持っている知識や経験には差があり、それぞれ考え方も異なってきます。
なので、たくさんのアドバイザーからアドバイズを受けるということは、それだけ多くの
情報を得られるということになります。
情報や選択肢が増えると、それだけ自分に合った求人案件を見つけやすくなり、転職が成功しやすくなると言っても過言ではありません。
自分の転職先の視点を広げると言う意味でも、複数サイトの利用はオススメです。
求人案件が増え、選択肢の幅が広がる
単純に、転職エージェントを複数登録すれば、それだけ求人案件の母体が増えるので、転職先の選択肢の幅を広げることができます。
中には、『転職エージェント1社に登録しておけば、ある程度の求人をカバーできる』と考える人もいるかもしれませんが、実際はそんなことはありませんでした。
自分も最初は『1社に登録しておけばいいかな』と思っていたのですが、あとあと転職エージェントに登録してみたところ、各エージェントで求人に偏りがあったことが分かりました。
大きな理由としては、大手の転職エージェントに求人を出すのは、『それなりにお金がかかる』ことが考えられます。
中には料金の安い中小のエージェントに求人を出している企業も少なくありません。
なので、大手の転職エージェントだからと言って、いろんな求人を網羅しているというわけではないのです。
1社の転職エージェントだけだと自分に合った求人を見つけられなかったけど、複数登録することにより、希望に合った求人を見つけることができたといったケースはよく聞きます。
なので、選択肢の数を増やすためにも、複数登録はオススメです。
転職エージェントを複数登録するデメリット
これまでは、転職エージェントを複数登録するメリットばかり見てきましたが、もちろん少なからず、デメリットもあります。
ここでは複数登録のデメリットを紹介していきます。
デメリットを大きく分けると以下の3つです
- 求人応募や面接調整のやり取りが複雑になる
- 複数のエージェントの情報が入るので混乱することがある
- 面談に手間と時間がかかる
求人応募や面接調整のやり取りが複雑になる
当然のことながら、複数のエージェントに登録すると、そのぶんだけ求人の応募手続きや面接の日程調整などの対応を各エージェントごとに行わなければいけません。
もちろん、複数登録すればそのぶんだけ求人数も多くなるのですが、対応も増えるので、もし、働きながら転職活動もする場合、エージェントに登録しすぎると対応しきれなくなる場合があります。
1社から複数企業に応募した場合だと、日程調整は楽ですが、複数のエージェントから
同時に複数企業に応募した場合は、自分で日程調整が必要になってきます。
日程調整が苦手だという人にとっては、デメリットと言えるので、手帳に転職関係の日程を
分けたり記載したり、エージェントから届くメールを会社ごとでフォルダ分けするなど、
自己管理をある程度工夫する必要があります。
複数のエージェントの情報が入るので混乱することがある
メリットのところで、複数のエージェントの情報が入るのは有利と書きましたが、情報を入れすぎると、逆に、どの情報が正しくて、どの情報が間違っているのか、判断ができなくなってくる可能性があります。
自分自身で意思決定ができる人なら問題ないのですが、意見に流されやすい、意思が弱い人にとっては、多すぎる情報は逆に混乱を招く恐れがあります。
なので、複数登録するといっても、やたらと登録しすぎるのは逆にデメリットなるので
避けたほうがよいでしょう。
面談に手間と時間がかかる
転職エージェントに登録して、サポートを受けながら転職活動を行うには、もちろんアドバイザーとの面談が必要になってきます。
アドバイザーとの面談って何を話せばいいのか心配な人は、こちらの『転職エージェントとの面談に向けての準備と対策!!』を参照下さい。
登録すればするだけ、その分面談の回数も増えるわけなので、時間がない人にとっては、
デメリットになることもあります。
面談は直接会って行う以外にも、電話やスカイプを利用しても面談できたりするので、
時間がない人はそれらを活用して面談するのも1つの手です。
ただ、電話やスカイプだと
『信頼関係が築きにくい』
『細かな情報を聞きにくい』
『アドバイザーとの相性の判断がしづらい』
こういったケースもあるので、個人的には、できる限り直接会って、面談するほうをオススメします。
転職エージェントを併用する際に気を付ける点
転職エージェントを複数利用するメリットとデメリットを説明してきましたが、『複数利用するにはどんなことに気をつければいいのか?』
ここでは、エージェントを複数利用する際の注意点について書いていきます。
大きく分けて気をつける点は、以下の4点です。
- エージェントを複数利用していることを隠さない
- 同じ求人の場合、応募は1社のみから行う
- 連絡と報告は早めにする
- エージェントは3社までに絞る
それでは、各項目を詳しく見ていきましょう。
エージェントを複数利用していることを隠さない
転職エージェントを複数登録していて、複数のアドバイザーからサポート受けている場合
『アドバイザーの人には掛け持ちを知られると気まずいので、内緒にしておこう』
と考える人もいるかもしれません。
ですが、『他の転職エージェントも利用していることは、必ず正直に伝えましょう!』
内緒にしておくと、必ずトラブルの元になるからです。
理由としては、面談の日程調整をしたり、複数の転職エージェントから同じ企業の求人を
紹介された場合、『断る理由を正直に伝えられない』からです。
もし、嘘の断る理由をエージェント側に伝えた場合、もちろんエージェントには、事実とは異なる理由がデータとして残ります。
その理由が原因で、この先、もし希望にマッチする求人があったとしても、その嘘の理由のせいで、求人を紹介してもらえない可能性があります。
多くの場合、転職エージェントとの初回の面談時に、他の転職エージェントを利用しているか、聞かれます。
その時に、複数利用している場合は、正直に伝えるようにしましょう!
最初に書いたとおり、転職エージェントを複数利用することは、珍しいことではありません。
むしろ、ほとんどの人が、複数利用しています。
他のエージェントを複数利用しているからといって、担当してくれるアドバイザーの態度が変わったり、手を抜いたりするということは、まずありえません。
逆に他社との競争意識が出て、アドバイザーのモチベーションが上がり、対応の質が上がったりすることも珍しくありません。
なので、複数利用している場合は必ず正直に伝えるようにしましょう。
同じ求人の場合、応募は1社のみから行う
複数のエージェントを利用していると、同じ企業を複数社から紹介されることは、
決して珍しいことではありません。
同じような条件を全てのエージェントに伝えていれば、その可能性は高くなります。
もし、同じ企業を複数のエージェントから紹介された場合は、自分が1番信頼できると思うエージェントに絞って、応募を進めるようにしましょう
また、ある転職エージェントで紹介されて、不採用になった企業を、別のエージェント経由で再度紹介されるケースもあります。
その場合、再度応募して、今度は採用までこぎつける可能性もゼロではありませんが、応募先の企業と転職エージェント両方に、あなたの印象が悪くなる可能性があります。
もし、再度同じ企業に応募したい場合は、月日が立ち、経験を積み、スキルアップした訳でなければ、個人的には、正直に過去、不採用になったことを伝え、応募を辞退することをオススメします。
連絡と報告は早めにする
転職エージェントを利用して転職活動を進める場合、アドバイザーと定期的に連絡を取り合って転職活動することになります。
アドバイザーへの活動進歩状況の報告は、定期的かつスピーディーに連絡するようにしましょう。
転職エージェントは、報告をスピーディーにしてくれる人を優先的に、条件のよい求人を紹介してくれる傾向にあります。
逆に、報告が遅い人に対しては、やる気がないとみなされ、優先的に良い求人を
紹介されなくなってしまいます。
良い求人を紹介されなければ、転職エージェントを利用している意味がなくなってしまうので、スケジュール管理はしっかり行なって、アドバイザーへの報告は定期的かつスピーディーにするように心がけましょう。
もし、内定が出た場合は、内定が決まったエージェント以外の他のエージェントに内定が出たことを、なるべく早く報告したほうがいいです。
他のエージェントはあなたに内定がでるように行動してくれているかと思うので、内定が出た旨は、早めに報告しましょう。
エージェントは3社までに絞る
『複数の転職エージェントに登録したほうがいい』と散々言ってきましたが
具体的には、最終的にメインで利用する転職エージェントは3社程度に絞ったほうがいいです。
大手転職サイトの『リクナビNEXT』の調査によると、転職者の転職エージェント利用社数は、平均4.2社だそうです。
つまり4社以上は転職エージェントに複数登録しているということになります。
最初は4〜5社程度の転職エージェントに登録しておき、最終的に自分が信頼できると思う
エージェント3社程度に絞っていくというやり方をオススメします。
では、エージェントを3社まで絞る理由とは何なのでしょうか?
理由は主にデメリットで説明した下の3つを回避するためです。
- 求人応募や面接調整のやり取りが複雑になる
- 複数のエージェントの情報が入るので混乱することがある
- 面談に手間と時間がかかる
複数のエージェントを利用する場合は、スケジュール管理をしっかり行うことが大事になってきます。転職エージェントごとにメールのフォルダを分けたり、スマホのスケジュールアプリを利用すれば、スケジュール管理もしやすくなります。
おすすめの転職エージェントに関しては、以下の記事にまとめたので参考にして下さい。
転職サイトも利用するべき?
転職エージェントの他に、転職サイトという転職支援サービスもあります。
こちらは転職エージェントよりも知っている人が多いのではないでしょうか?
転職サイトは転職エージェントとは、また違った転職支援サービスになります。
転職サイトについてよく知らないという人は、こちら『転職サイトと転職エージェントって何?結局どっちを使えばいいの??』を参考にしてみて下さい。
結論から言うと『転職サイトは転職エージェントと併用して活用するべき』だと思います。
理由は、併用して活用すれば、両方のデメリットもなくなり、メリットを余すことなく網羅できるからです。
例をあげると、転職エージェントで、アドバイザーに自分に合った求人を紹介して貰いつつ
転職サイトでも、多くの求人から自分で探して、その求人に関してアドバイザーから意見を
貰う、といったやり方が可能になります。
こだわりがなく、『効率的に早く転職活動を進めて行きたい!』という人は『転職エージェント』と『転職サイト』のダブル活用がオススメです。
おすすめの転職サイトに関しては下の記事に詳しくまとめました。
記事は以上です。
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