まだ役職についていない社員の人で
「早く管理職になりたい」
こんな風に思っている人もいるかと思います。
「お金が貰えるから」「人の上に立つ仕事がやりたいから」などなど、理由は様々だと思いますが、もしも安易に考えてるいるのなら、少し考え直した方がいいかもしれません。
なぜなら
日本の管理職は死亡率が高い
からです。
東京大学などの研究チームが発表した論文データによると
日本の管理職の死亡率は、欧州の管理職に比べて1.5倍も高いことが分かりました。
理由は後ほど書きますが、僕はこれを見たとき、心の中で「やっぱりか」と思いつつ
「管理職にはなりたくない」いや、自分の会社の管理職がどんな状態なのか、ちゃんと見極めない限り、「ならない方がいいんじゃないか?」と思うようになりました。
これは、管理職という役職が悪いわけではなく、日本の管理職の労働環境がめちゃくちゃ悪るいからです。
今回はその辺り
「日本の管理職の死亡率はどうして高いのか?」「管理職にはならないほうがいい理由」について書いていきたいと思います。
日本の死亡率は、欧州の1.5倍
まず、日本の管理職が現状どうなっているのか、簡単に説明しておきますね。
冒頭でも言いましたが、東京大学などの研究チームが発表した論文データによると、
35歳~64歳の男性10万人を対象として、日本の管理職は、欧州(イタリアやスイス)の国々と比較すると、
死亡率が1.5倍ほど高い
そうです。
曖昧な表現をされるよりも、こうやって数値を明確にされるとなんか恐ろしいですよね、
ちなみに、欧州では肉体労働・事務・サービス職よりも、収入が多い管理職の方が死亡率が低いのに対して、
日本ではこれが逆転しており、肉体労働・事務・サービス職よりも、管理職の方が死亡率が高いんです。
なんとなく、疲労が激しい肉体労働や、ストレスが溜まりそうなサービス職のほうが死亡率が高そうなイメージですが、日本では逆なんです。
「収入が多いけど、死亡率が高い」なんか複雑ですよね・・・
どうして日本の管理職の死亡率は高いのか?
でも、「どうして日本の管理職の死亡率は高いのか?」
その辺について詳しく説明していきたいと思います。
バブル崩壊後の不況が影響
管理職の死亡原因なのですが、
「がん」と「自殺」この2つが大きな死因らしいです。
がんによる体調の悪化、ストレスによる自殺、この2つが大きな死因である背景には、
どうやら「日本のバブル崩壊後の不況」が影響しているらしいです。
バブル経済崩壊以降、ほとんどの会社でかなりの人員が削減され、そのしわ寄せが管理職に集中したことが大きな理由みたいです。
人員削減により多残業、休日出勤は当たり前
バブル崩壊後の人員削減により、仕事量は変わらないのに人員が少ない。
こうした背景により、管理職は多残業や休日出勤が当たり前になっていきます。
みなさんは「プレイングマネージャー」という言葉を知っていますか?
プレイングマネージャーと言うのは簡単に言うと、「現場の仕事」と「組織の運営」を一緒に兼ねている管理職のことです。
どうやら、このプレイングマネージャーが年々増えてきているらしいです。
本来は、管理職より下が行うはずの「現場の仕事」を管理職が兼任しているわけですから、そりゃあ相当な負担がかかるはずですよね。
仕事が終わらないから、長時間残業になり、休日出勤も当たり前という悪循環に陥っていくわけです。
僕の知り合いで、管理職なのにも関わらず、「現場に出向き、営業も行なっている」と言う人がいます。
その人に1ヶ月の残業時間を聞いたことがあるんですけど、「だいたい150時間は超えている」という驚きの回答が返ってきました。
「過労死ライン」と言われる80時間を倍近くも上回っていたんです。
しかも、管理職なので残業代はほぼ出ないらしいです。
管理職手当がつくとはいえ、こんなに残業していたら全く割に合わないですよね。
しかも、管理職というのは、みんなが思っている以上に孤独らしく、どんどん自分で自分を追い込んでしまって、うまいことストレスが発散ができないことが多いらしいです。
こういった話を聞くと、日本の管理職の死亡率が高いというデータも納得です・・・
管理職にはならない方がいい
厚生労働省が平成30年に発表した「労働経済の分析」によると、
まだ役職についてない社員に、管理職になりたいかどうかのアンケートを取ったところ
「管理職になりたい人」が38.9%
「管理職になりたくない人」が61.1%
なんと、管理職になりたくない人の方がはるかに多かったんです。
みんな何となく管理職の現状に気付いているみたいですね。もしくは単純に責任が付きまとう仕事はしたくないのかどっちかですかね。
このように、管理職になりたくない人が多いのですが、個人的にも
無理して管理職にはならない方がいい
と思っています。
細かく言うと、「今の管理職の働き方が改善されない限り」管理職はならない方がいいです。
もちろん、管理職という役職が悪いわけではないです。
「人の上に立つ仕事ができたり」「収入が増えたり」、管理職ならではの魅力もたくさんあります。
でも、その魅力によりも現状のデメリットやリスクによって相殺されてる気がします。(これは僕個人の考え方なので、気分を害してしまったらすいません)
なので、管理職についても勤務時間に関して、しっかり把握する体制、「働き方改革」が絶対に必要だと思います。
自分の会社はどうなのか把握することが大事
なので、もしも「管理職になりたい」と思っている人は
「自分の会社の管理職はどうなのか?」現状を把握することがとても大切です。
自分の上司など、身近にいる管理職の人の働き方をじっくり観察、分析してみて下さい。
もしも、これまでに話してきた「長時間残業」「休日出勤」などに当てはまるようならば、要注意です。
管理職にはなりたい・・・けど、自分の会社が不安
管理職になりたいけど「自分の会社が不安」、「上司が明らかに長時間残業をしている」
もしそういう状況ならば、はっきり言って
「転職を視野に入れる」べきです。
ただ何も、今すぐに転職をしろというわけではないです。
いつでも転職活動が始められるように、
「今すぐ、転職の備えだけでもしたほうがいい」ということです。
なぜなら、
「自分の会社の管理職がやばいと気付いてからでは遅い」
からです。
でも、具体的にはどうすればいいのか? 個人的にオススメなのが
「転職サイトに登録だけしておく」ことです。
転職サイトの登録・利用は無料なので、登録だけでも絶対にしておいたほうがいいです。
ちなみに、転職サイトは
「リクナビNEXT」が文句なしにおすすめです。
求人の数、質ともに、他よりも頭一つ抜け出しているので、これ一つだけ登録しておけば問題ないです。(もし本格的に転職活動するようなら、複数登録しておいたほうがいいですけど)
また、「リクナビNEXT」にはスカウトメールという機能があり、自分のプロフィールを登録しておくだけで、自分にあった求人を勝手にメールで送ってきてくれるので
「求人を自分で見るのが面倒臭い」
と言う人でも、送られてきたメールを見るだけいいので、全然ハードルが低いんです。
リクナビNEXTの登録手順とおすすめの使い方に関しは、こちらにまとめたので、よかったら参考にしてみて下さい。
記事は以上です。
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