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ブラック企業の判断基準?「労働時間」について詳しく解説!!

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こんにちは、ブラック企業からホワイト企業へ無事転職を成功させた、はるきちといいます。 

ブラック企業だと判断するための基準で、代表的なのが「労働時間」です。

長時間労働や残業代未払いなど、労働時間に関する不祥事が問題視され、ニュースで大々的に報道された大手企業も少なくありません。

中には過労が原因で、自殺をしてしまった労働者もたくさんいます。

そんな、ブラック企業とは切っても切り離せない関係にある「労働時間」ですが、法的なものを含めて、以外と知らないことが多かったりします。

そこで今回は、「労働時間」に関して、以下の内容にて詳しく解説していきます。

もしも、自分の会社が長時間労働をさせるようなブラック企業でしたら、是非とも参考にして下さい。

当記事の内容はこちら

労働時間と休日について

残業時間について

労働時間の罰則について

過労死ラインとは

業種別労働時間ランキング

ブラック企業が労働時間を隠蔽する6つの手口

労働時間でブラック企業の度合いを判断する4つの基準

労働時間と休日について

まずは最初に労働時間と休日に関して、定義や関連用語などの基本的な知識について説明しておきます。

基本的といっても以外と知らない人も多かったりするので、しっかり把握するよにしておきましょう。

労働時間の定義

まずは、「労働時間の定義」についてです。

労働時間に関しては、法律的に定義されているわけではありませんが、厚生労働省によると、「労働者」というものを以下のように定義しています

「労働基準法上の労働者とは、使用者の指揮命令の下で働き、その報酬として賃金を受ける者のことで、職種は問わない。主に会社の指揮命令の下で働いているか否か(指示された仕事を拒否する自由があるか、時間を拘束され場所を指定されているか、他の者で代替できるか等々)、受け取る報酬が指揮命令の下で働いたことに対する報酬か否か(請負代金や成功報酬的なものとなっていないか等々)によって決まる」

参考:やさしい労務管理の手引き

これをもとに「労働時間」を定義すると、以下のようになります。

使用者または監督者の指揮命令の下で、労働に服しなければいけない時間のこと

つまり、実際に作業をしていなくても、使用者または監督者の指揮命令であれば、それは労働時間とみなされるわけなんです。

たまに、「労働時間」「勤務時間」の意味をごっちゃになっている人がいますが、労働時間と勤務時間の違いは、以下の通りです。

  • 勤務時間:企業の就業規則で定められいている、始業時間から就業時間までの時間
  • 労働時間:勤務時間の中から休憩時間を差し引いた時間

法定労働時間と所定労働時間

次に「法定労働時間」「所定労働時間」について説明します。

法定労働時間とは、労働基準法で定められてる労働時間のことで、「1日8時間、1週間40時間」を上限として定められています。

所定労働時間とは、企業の労働契約や就業規則で定められている労働時間のことで、先ほどの法定労働時間の上限を超えて設定することはできません。

法定休日と所定休日

次に、「法定休日」「所定休日」について説明します。

法定休日とは、労働基準法で定めらている休日のことで、少なくとも毎週1日以上、または4週で4日以上の休日を与えることが義務付けらています

所定休日とは、企業の労働契約や就業規則で定めれている休日のことで、先ほどの法定休日以上の休日を与えなけらばなりません。

年間の休日数の目安

「年間の休日数」というのは、法律的には定められていませんが、「法定労働時間」「所定労働時間」から、年間の休日数の目安を割り出すことができます。

先ほど、法定休日を毎週1日以上または、4週で4日以上と言いましたが、これを年間に換算すると、1年で最低52日休ませれば大丈夫と思うかもしれませんが、じつはそうではありません。

法定労働時間の上限は1日8時間なわけですから、年で換算すると2085時間になります。つまり、年間2085時間を超える労働時間を設定することはできないということです。

例えば、所定労働時間が8時間と設定されている場合だと、2085時間÷8時間=260日となり、260日までしか働けません。

そうすると、年間365日−260=105日となるため、年間で少なくとも105日以上の休日が必要となるわけなんです。

もし、所定労働時間が7.5時間に設定されている場合だと、2085時間÷7.5時間=278日となり、年間365日ー278日=87日で、年間87日以上の休日が必要となるわけです。

つまり、年間の休日数の目安というのは、「所定労働時間」によって決まってくるということです。

残業時間について

では次に、「残業時間」について説明していきます。

残業時間とは、法定労働時間を超過して働いた分の労働時間のことを言います。

残業した時間に関しては、通常賃金にプラスした割増賃金が支払われることが義務付けらています。

また、残業をするためには、企業側と労働者側との間で労使協定を結ぶ必要があります。この労使協定は、「労働基準法36条」に基づいているため、一般的に「サブロク協定」と呼ばれています。

サブロク協定の手続きに関しては、内容を記した書面を労働基準監督署に提出する必要があります。

ただし、サブロク協定を結んだからといって無制限に残業ができるわけではありません。

労働基準法をもとに、月45時間かつ年360時間という残業時間の上限が定められています。(ただし、対象期間が3ヶ月を超える1年単位の変形労働時間制の場合は、月42時間かつ年320時間が上限となります。)

しかし、月45時間以上の残業をしている会社はいくらでもありますよね。そういった会社は、「特別条項付きサブロク協定」というものを取り入れていることがほとんどです。

特別条項付きサブロク協定とは、繁忙期などの忙しい時などの条件を満たした場合に、月45時間以上の残業が可能になるというものです。

ちなみ、昔は特別条項付きサブロク協定を申し出ていれば、残業時間に上限はなくなり、ブラック企業にとってはやりたい放題でしたが、2019年4月の法改定により、特別条項付きであっても、以下のような制限が設けられるようになりました。

特別条項付きの制限

1ヶ月45時間を超える残業は年に6回が限度

1年の残業時間の上限は720時間まで

1ヶ月の残業時間の上限は100時間

2~6ヶ月の平均の残業時間をすべて80時間以内に収める

労働時間の罰則について

次に「労働時間の罰則」について説明します。

「法定労働時間を超過して労働しているにもかかわらずサブロク協定を結んでいない」

「サブロク協定を結んでいるが、上限を超える労働を行なっている」

このような場合には、企業の代表者に対して、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることになります。

場合によっては、書類送検などをされる可能性もあります。

過労死ラインとは

社会人でしたら一度は、「過労死ライン」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。

「過労死ライン」とは、病気や死亡など自殺に至るリスクが高まる労働時間のことで、それらの害が労働に起因するものだと認定するための基準のことを言います。

病気や死亡の原因には、労働環境だけでなく、食生活など日常的なものが起因する可能性があります。なので、長時間労働が病気や死亡の原因であることを示すためには、一定の基準を設定しなければいけません。その基準が「過労死ライン」と呼ばるものです。

法律上では

「発症前1ヶ月間に100時間を超える時間外労働」

「発症前2~6ヶ月平均で80時間を超える時間外労働」

この2つに該当する場合、業務と発症との関係性を認定できると言われています。

逆に、過労死ラインの基準なければ、労災認定がされづらくなり、企業側に責任を負わせることが難しくなります。

過労死ラインというのは、長期労働をさせるブラック企業から、労働者を守るための基準というわけなんですね。

業種別労働時間ランキング

同じ業種で働いていると、「他の業種の人たちはどのくらい働いているんだろか?」そんな疑問を感じたことはないですか?

転職サイトや転職エージェントで有名な「doda」が、15,000人のビジネスパーソンを対象として、105職種別の残業時間の実態について調査を行なっています。

その結果の中で、「残業時間を多い上位20職種」というのが、以下の通りになります。

順位職種名残業時間/月
1設備施工管理41.6
2建築施工管理36.7
3食品/消費財メーカー35.9
4プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web/映像関係)35.2
5ITコンサルタント(アプリ)34.4
6土木施工管理34.2
7総合商社34.0
8設計監理32.6
9店長32.3
10法務アシスタント32.0
11証券会社(法人向け)32.0
12物流監理31.9
13生命保険・損害保険31.7
14電気・機械メーカー31.5
15運輸/物流サービス31.1
16構造設計30.4
17化学/素材メーカー30.2
18人事30.1
19ITコンサルタント(インフラ)30.0
20インターネット/広告/メディア29.3

この結果を見ると「食品/商材メーかー」や「総合商社」をはじめとする、ブラック企業の定番と言われている「営業系」の職種が7つもランクインしています。

また、1位「設備施工監理」、2位「建築施工管理」と、建築・土木関係も長時間労働が強いられる職種ということが分かります。

ちなみに、15,000人の全体の平均残業時間は、「24.9時間」という結果でした。

自分の今の残業時間と比べてどうなのか、目安にしてみて下さい。

ブラック企業が労働時間を隠蔽する6つの手口

ブラック企業というのは、労働時間をごまかして、従業員に長時間労働をさせようと考えています。

ここでは、「ブラック企業が労働時間を隠蔽する手口」をいくつか紹介していきます。

自分の会社に当てはまるようなら要注意です。

結論から言うと、ブラック企業の労働時間の隠蔽手口は、以下の6つです。

ブラック企業の6つの隠蔽手口

タイムカードを押したあとに働かせる

早出させて働かせる

休憩時間に働かせる

自宅で働かせる

みなし残業を悪用する

管理職という立場を悪用する

では、それぞれ詳しく説明していきます。

タイムカードを押した後に働かせる

1つ目の手口は「タイムカードを押した後に働かせる」働かせることです。

労働時間を超えそうになると、タイムカードを押すように指示され、その後また働かされた経験ってありませんか?

タイムカードを押すと、勤怠監理システムにログが残ってしまうため、違法な労働時間としての証拠が残ってしまいます。

なのでブラック企業では、タイムカードを押して証拠が残っていない状態で、長時間労働を強要してきます。

タイムカードを切ってしまっているので、当然残業代は出ません。

最近では、こうした違法な勤怠の対策として、パソコンのON/OFFで勤怠監理ができるシステムを採用している企業が増えてきています。

早出をさせて働かせる

2つ目の手口は「早出をさせて働かせる」ことです。

先ほどの「タイムカードを押した後に働かせる」手口に似ており、こちらは、逆に「タイムカードを押す前に働かせる」という手口になります。

会社の始業時刻よりも前に出勤させて、その分長く働かせます。

もちろん早く出勤してもタイムカードは押さないため、勤怠管理上は労働していないことになっています。

休憩時間に働かせる

3つ目の手口は「休憩時間に働かせる」ことです。

基本的に休憩時間というのは、労働時間外であり、自分の好きなことを自由にしていい時間のことです。

しかし、ブラック企業はこの休憩時間を利用して働かせてきます。

「仕事が山積みで今日中に終わらない」そんな状況で、上司はさらっと「昼休みを利用してやればいいだろ」こんなことを言ってきたりします。

また、直接的に言われわしないけど、今日中の納期に間に合わず、仕方なしに休憩時間を利用して仕事をせざるを得ないという状況に追い込まれたりします。

本来であれば、休憩時間に仕事を強要するのはNGなのですが、仕事が終わらないから、しょうがなく昼休み返上で仕事をする人が多かったりするんです。

帰った後に働かせる

4つ目の手口は「帰った後に働かせる」ことです。

仕事が終わらずに、自宅に持ち帰って、家で仕事をした経験はありませんか?

ブラック企業は、余計な残業代を払いたくないという思惑があり、タイムカードを切らせた後、家で仕事をするように強要させてきます。

最近では自宅に限らず、カフェなどで作業を指示してくる会社もあるみたいです。

もしカフェでサラリーマンが、夜遅くにパソコンを叩いているようなら、そういった可能性が高そうですね。

みなし残業を悪用する

5つ目の手口は「みなし残業を悪用する」ことです。

みなし残業とは、残業をするしないに関わらず、毎月一定の固定金額を残業代として支払う、「固定残業制度」のことです。

ブラック企業はこの「みなし残業」の制度を採用することで、固定金額を支払う代わりに、それ以上の長時間の残業を強要してきます。

例えば、月100時間を超える残業をしたとしても、固定の残業代以外は支払わないというわけです。

この「みなし残業」を悪用するブラック企業が、最近増えてきています。

管理監督者という立場を悪用する

6つ目の手口は「管理監督者という立場を悪用する」ことです。

労働基準法において、管理監督者というのは、残業代を支払わなくてよいてされています。

ブラック企業は、この法律を逆手にとって悪用してきます。

企業の独自の基準で「名ばかりの管理監督者」として扱い、従業員に残業代を支払わずに長時間労働させるという手口をとってくるわけです。

この「名ばかりの管理監督者」は2010年ごろに問題となり、多くの企業では改善されました。

しかしながら、未だに小さい規模の会社では、この「名ばかりの管理監督者」という手口が悪用されています。

労働時間でブラック企業の度合いを判断する4つの基準

自分の会社がブラック企業かどうか判断する場合、「現在の残業時間がどれくらいなのか?」これが大きな目安となってきます。

以下に、ブラック企業度合いを判断するための、4つの残業時間の基準を紹介します。

ブラック企業を判断する4つの基準

残業時間が20時間以下

残業時間が45時間以上

残業時間60時間以上

残業時間100時間以上

残業時間が20時間以下

残業時間が20時間以下であれば、労働時間の面から言えば、ホワイト企業であるといっていいでしょう。

パワハラやセクハラなどの、長時間労働以外のブラック要因がなければ、今の会社を大切にするべきです。

残業時間が45時間以上

残業時間が45時間を超えてくる場合ブラック企業としての疑いを持った方が良いです。

勤めているのが大企業の場合、勤怠管理がしっかりしているため、サブロク協定を結ぶことによって、これ以上の長時間労働を強いられる可能性は低いです。

しかし、中小企業やベンチャー企業の場合、少人数で多くの仕事をこなさないといけないケースがあるため、勤怠管理がずさんになるケースが多くあったりします。

これ以上残業時間が増えるようなら転職を視野に入れるべきです。

残業時間60時間以上

残業時間が60時間を超えるようなら、ブラック企業である可能性が高いです。

先述した「過労死ライン」100時間と言われていますが、これはあくまでも目安です。

中には60時間以上でも身体に影響があり、十分危険であるという意見があります。実際に、60時間程度の残業の場合でも、労災認定されたケースがいくつかあります。

もしも、60時間以上の残業が続いているようなら、今の職場を転職することをおすすめします。

残業時間100時間以上

残業時間が100時間を超えるようなら大企業、中小企業関係なく、間違いなくブラック企業です。

理由はどうあれ、今すぐ転職する準備をして下さい。心身ともにボロボロになってからでは取り返しがつかなくなってしまいます。

職場がブラックだと感じたら絶対にやっておくべきこと

最後に、もしも今の職場がブラック企業だと感じたのなら、将来的に転職する、しないに関わらず、絶対にやっておいたほうがいいことがあります。

それは

職場からいつでも逃げられる準備をしておくこと

です。

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記事は以上です。

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