長時間の残業、低賃金労働、セクハラ、パワハラなどなど、ブラック企業で働いているけど、「もう限界で辞めたい!退職して転職したい!」そう思っている人も少なくないと思います。
そんな人のために、今回は「ブラック企業を退職する方法と注意点」を紹介していきます。
ブラック企業を退職したいけど、なかなか一歩を踏み出すことができないと言う人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
ブラック企業を穏便に退職する流れ
もう限界でブラック企業を辞めたいと思っていても
「なかなか辞めさせて貰えない」
「何か言われるじゃないかと、怖くて退職を言い出せない」
そんな人も多いと思います。
簡単にブラック企業を辞めることができたら誰も苦労はしないですよね…。
確かにブラック企業は退職時のトラブルがいろいろあったりと、面倒なことになる可能性が高いです。
ここではまず、「ブラック企業を穏便に退職する流れ」を紹介していきます。
退職までの流れは以下の通りです。
- ステップ①『退職のプランを立てる』
- ステップ②『上司に退職する意思を伝える』
- ステップ③『退職願・退職届けの提出』
- ステップ④『残りの業務整理と引き継ぎ』
- ステップ⑤『退職当日に行うこと』
では、それぞれ詳しく説明していきますね。
退職のプランを立てる
いざ会社を退職しようと思っても、何から手をつければいいか分からない人も多いと思います。
まず最初に行うべきことは、「退職のプランを立てる」ことです。
具体的には
転職活動のタイミングを決める
退職に最適な日にちを決める
この2つです。
転職活動のタイミングを決める
転職のタイミングとは、「働きながら」or「退職した後」この2つのうちどちらかのことです。まずは、どちらのタイミングで転職活動をするのかを決めておきましょう。
転職活動のタイミングによって、退職日がだいぶ変わってきます。
どちらのタイミングが良いのかは、個人の経済状況やなど、いろいろな要因があるので、自分にとってベストの選択をして下さい。
「転職活動のタイミング」については、下の記事に詳しくまとめたのでご参考下さい。
退職にベストな日にちを決める
転職活動のタイミングを決めたら、次は「退職にベストな日にち」を決めます。
退職する最適な日にちも、個人によって違いますが、いつ退職すればいいのか迷うという人は、以下の3つポイントを参考にしてみて下さい。
転職に有利な時期に退職する
ボーナスを貰ってから退職する
有給休暇を消化してから退職する
「転職に有利な時期」というのは、求人が見つかりやすい時期のことです。一般的には、転職市場が活発となる、10月or3月のどちらかです。10月と3月というのは、企業の半期末、年度末にあたる月で退職者が増えるため、その分求人募集も多いからです。
「ボーナスがもらえる時期」についても、退職日を決めるときに考慮したいポイントです。どうせならボーナスを貰ってから退職したいですよね。
企業によっては、ボーナスが支給されるまえに退職の意思を伝えてしまうと、意図的にボーナス額が減らされてしまう可能性もあるので、退職を申し出るのはボーナスが支給されてからがベストです。
また「有給休暇」に関しても、まずは現在残っている日数をしっかり把握して、そこから有給休暇がすべて消化できる日にちを考慮して退職日を決めると良いでしょう。
上司に退職する意思を伝える
退職すべき日にちなど、退職のプランが決まったら、次に行うべきことは「上司に退職する意思を伝える」ことです。
上司に退職する意思を伝える際に、重要なポイントが3つあります。
退職する一ヶ月前には意思を伝える
事前に退職の理由を考えておく
最終的な退職日は上司と決める
退職する一ヶ月前には意思を伝える
法律上では、2週間前に退職の意思を伝えておけば退職することができるのですが、残りの業務や引き継ぎなどを考慮すると、2週間では短いです。そうなると、希望する日にちに退職できない可能性が高いです。
なので、少なくとも一ヶ月前には退職する意思を伝えるようにしましょう。
事前に退職の理由を考えておく
上司に退職したいという意思を伝えると、必ずと言っていいほど「退職理由」を聞かれます。
退職の理由が曖昧だと、退職するのを引き止めれてしまう可能性があるので、必ず事前に退職理由を考えておきましょう。
最終的な退職日は上司と決める
最初にベストな退職日は自分で決めましたが、最終的な退職日は上司と一緒に決めるようにして下さい。
残りの業務や引き継ぎもあるので、「飛ぶ鳥跡を濁さず」の精神で、残された職場のメンバーに迷惑のかからないようにしなければいけません。
退職願・退職届の提出
上司に退職の意思を伝えたら、次にすることは「退職願・退職届の提出」です。
退職願と退職届って何が違うの?と思う人もいるかと思います。
退職願とは、「企業に対して辞めることを願い出るための書類」であり、時と場合によっては退職が却下される可能性もあります。
一方、退職届とは、「退職の可否を問わず、企業に対して退職を通告するための書類」のことです。
退職届に関しては、提出した時点で、会社の意思は関係なしに退職が有効になります。
なので、まずは「退職願」を企業に提出して、退職が受理するされるのを待ちましょう。
もしも、退職願を出して退職が却下されるようならば、「退職届」を提出するようにしましょう。
退職届に関しては、提出した時点で退職が受理されしまうため、後戻りができないので注意して下さい。
※会社の規則によっては、退職届の提出が必須となる場合もあるので、必ず会社に確認するようにして下さい。
また、退職に伴って、失業保険・年金・税金・健康保険・雇用保険などの公的な手続きは、この頃から確認していくとよいでしょう。
「失業保険の受け取り」に関しては、以下の記事に詳しくまとめたので、よかったらご参考下さい。
残りの業務整理と引き継ぎ
退職願or退職届を提出したら、ほっと肩の荷が降りるかもしれませんが、まだ終わりではありません。
退職日まで間に、「残りの業務整理と引き継ぎ」を行わなければいけません。
飛ぶ鳥跡を濁さずの精神で、残される職場の人達に迷惑をかけないようにしましょう。
基本的には、不足の事態に対応できるように、退職日の3日前に残りの業務整理と引き継ぎが完了できるように、逆算して業務スケジュールをたてるとよいです。
また、次に業務を引き継ぐ人のために、担当業務について要点をまとめた「引き継ぎノート」を作成しておくとよいでしょう。
引き継ぎノートにより、後任の担当者にかかる負担が軽減されます。
退職当日に行うこと
残りの業務整理も引き継ぎも完了して、いよいよ退職当日を迎えます。
最後に「退職当日に行うこと」をまとめておきます。
会社への返却物を返す
会社からの返却物を受け取る
社内外への退職の挨拶をする
デスク周りとロッカーの整理整頓
退職日の当日に、会社への返却物または会社からの返却物を忘れてしまうと、後日に改めて対応しなければいけなくなり、非常に面倒くさいことになります。
そうならないように、事前に必ず、退職当日には会社に何を返却して、何を受け取るのかをチェックしておきましょう。
一般的な「返却するもの・受け取るもの」は以下のとおりです。
『会社に返却するもの』
・健康保険被保険者証
・社員証
・名刺
・通勤定期券
・その他会社から支給された備品
『会社に返却するもの』
・雇用保険被保険者証
・源泉徴収票
・年権手帳
・離職票(後日)
また社会人のマナーとして、在籍中お世話になった社内外の人に対して、退職する旨を伝えるようにしましょう。
もしも、遠くて直接伝えるのが難しい場合は、メールで退職の挨拶を送るようにして下さい。
最後に、忘れ物を取りに来ることがないように、デスク周りとロッカーの整理整頓をしっかり行い、すっきりした気分で退職できるようにしましょう。
以上が、「ブラック企業を退職するまでの流れ」になります。
ブラック企業を退職するときのポイントと注意点
ブラック企業を退職する流れを説明しましたが、ブラック企業は普通の企業と違って一筋縄ではいかないケースもあったりします。
ブラック企業を退職する際に、トラブルにならないようにするためのポイントや注意点をいくつか紹介していきます。
結論から言うと、穏便に退職するポイントや注意点は以下の4つです。
引き止められにくい退職理由を用意しておく
ブラック企業がよく使う「引き止めの手口」に注意する
退職するのがストレスな場合は「退職代行」を利用する
上司や同僚の連絡先は携帯から消さない
ではそれぞれ詳しく説明していきますね。
引き止められにくい退職理由を用意しておく
1つ目は「引き止められにくい退職理由を用意しておく」ことです。
上司に退職してい意思を伝える際に、必ずと言っていいほど「退職理由」を聞かれます。
そんなとき、退職理由の内容によっては、退職を引き止められてしまう可能性があります。上司にとって部下が辞めることは、メリットよりもデメリットのほうが大きいので、何とかして会社を辞めさせないように説得をしてきます。
退職理由ですが、例えば
「会社の給料が少ない」
「職場の環境が悪い」
こんな感じに、会社や職場に対する不満を理由にしてしまうと、「それじゃあ、職場の状態が改善するように努めるから」などと引き止められてしまい、会社を辞めづらくなってしまう場合があります。
ブラック企業を退職する場合は、会社の不満などのネガティブな理由ではなく
「どうしても他にやりたい仕事ができました」
「自分のキャリアをもっとアップしたい」
こういった感じの、ポジティブな退職理由の方が上司を納得させる上では効果的です。
また例えば、「自分の病気」または「親の介護」などの特別な理由がある場合は、それらの理由を正直に伝えた方が良いでしょう。
ただし、病気や介護などを退職理由にして嘘を付くことだけは絶対にやめましょう。
ブラック企業がよく使う「引き止めの手口」に注意する
2つ目は「ブラック企業がよく使う引き止めの手口に注意する」ことです。
先ほども言いましたが、ブラック企業にとって退職者が出ることは、仕事の調整をしたり、新たに求人募集したりとデメリットでしかありません。
なので、何とか辞めさせないように、あの手この手を使って引き止めてくる可能性があります。
ブラック企業が引き止めによく使う手口が、以下の3つです。
法的措置などで脅してくる
熱い言葉で誘惑してくる
同情を誘ってくる
法的措置などで脅してくる
「もし今退職するようなら損害賠償を求めるぞ」
こういった感じに、法的措置を縦に脅してくる可能性があります。
しかしながら、退職に関しては個人の自由であり、よっぽどのことがない限り法的措置をとられることはありません。これらは嘘っぱちで、ブラック企業がよく使う手口でなので安易に騙されないようにしましょう。
熱い言葉で誘惑してくる
「今まで頑張ってきたのに、今辞めてしまっては水の泡だぞ」
「ここで逃げ出すようでは、ほかの会社ではやっていけないぞ」
こんな感じに、薄っぺらい熱い言葉で何とかして引き止めようとしてくることがあります。
ブラック企業は精神論が大好きなので、熱い言葉で誘惑してくるようでしたら、絶対に騙されないようにしましょう。
今まで辛かったことを思い出して、冷静さを保つようにして下さい。
同情を誘ってくる
「いま辞められては、残された仲間に迷惑がかかるから考え直してくれ」
「今は忙しい時期だからもう少し待ってくれ」
こういった言葉で同情を誘い、辞めづらい状態を作るのもブラック企業の手口の一つです。
そもそも、従業員が一人抜けたところで仕事が回らなくなることはありません。裏にあるのは、辞められしまって困るという、自分勝手な理由だけです。
ブラック企業には同情は一切いりません。何を言われても「辞めます」の一点張りを貫き通しましょう。
退職するのがストレスな場合は「退職代行」を利用する
3つ目は「退職代行を利用する」ことです。
個人的には退職代行を利用するのは非常におすすめです。
今まで退職するための流れを紹介してきましたが、ブラック企業の場合だと高圧的な態度を取られて、退職すること自体がストレスで辛いというケースが結構あります。
そんなときに、退職代行のサービスを利用すれば、退職したいと思ったときに、労働者の代わりに退職の処理をすべて行ってもらえます。
自分も過去にブラック企業を退職するときに、退職代行サービスを利用したことがありますが、簡単にすんなりと会社を辞めることができました。
法律的にも全く問題ないので、本当におすすめです。
「退職代行サービス」については、下の記事に詳しくまとめたので、よかったらご参考下さい。
上司や同僚の連絡先は携帯から消さない
4つ目は「上司や同僚の連絡先は携帯から消さない」ことです。
退職した後、もう上司や同僚のことは忘れたいと思い、携帯に入っている連絡先を消してしまう人もいます。
しかし、退職後であっても上司や同僚から電話が掛かってくるケースも考えられます。もし連絡先を消してしまっていては、誰から掛かってきたか分からずに、そのまま放置してしまいトラブルになる可能性もあります。
なので、退職後もしばらくは、上司や同僚の連絡先を携帯から消さずに残しておきましょう。
職場がブラックだと感じたら絶対にやっておくべきこと
ブラック企業を退職する方法について紹介してきましたが、今一歩踏み出す勇気が出ないという人もいるかと思います。
しかしながら、もし今の職場がブラック企業だと少しでも感じたのなら、将来的に転職する、しないに関わらず、絶対にやっておいたほうがいいことがあります。
それは
職場からいつでも逃げられる準備をしておくこと
です。
でも、具体的には何をすればいいのか?それはすごく簡単で
『転職サイト』に登録だけでもしておくこと
です。その大きな理由は
ストレスが限界に達してから転職サイトに登録するのでは遅すぎるから
逃げ道があると分かると精神的にグッと楽になるから
この2つです。
僕も過去、2度の転職経験があるのですが、ストレスが溜まってくると本当に登録する気力すらなくなってきます。
なので、ある程度余裕のある今のうちに登録だけサクッと済ませておくほうが絶対にいいです。
登録や利用は無料で、時間も5分もかからないくらいなので、転職サイトの登録は本当におすすめです。
転職サイトは「リクナビNEXT」が文句なしにおすすめ
ちなみに転職サイトに関しては
「リクナビNEXT」が文句なしにオススメです。
求人数・求人の質などすべてにおいて、他よりも群を抜いてトップクラスです。
なのでまずは、「リクナビNEXT」に登録しておけば問題ないです。
また、リクナビNEXTには、「スカウトメール」という機能があり、自分のプロフィールを登録しておくだけで、自分にあった求人を勝手にメールで送ってきてくれるので
「求人を自分で見るのが面倒臭い」
そういった人でも、送られてきたメールを見るだけで
「今の自分にはこんないい求人もあるんだ」
と認識できるので、めちゃくちゃハードルが低いんです。
リクナビNEXTの登録手順とおすすめの使い方に関しは、こちらにまとめたので、よかったら参考にしてみて下さい。