人は誰しも、「相手を説得しないといけない」という場面に直面することがあるかと思います。
社会人でしたら「誰かを説得しないと仕事が先に進めない」とか
主婦の方でしたら「旦那さんを説得して何かブランドものを買う」とか
いろいろな場面で人を説得しなければいけない時があるかと思います。
よくある相手を説得させるためのテクニックというのは、例えば「こう言う質問をするとYESと言う確率が何%上がります」といったような内容が多く、リサーチの結果こういうことを言えばいいといった感じで、何が説得に寄与しているの分からないものが多いです。これでは、使える場面が限定されてしまい使いづらいですよね。
今回紹介するのは、もっと根本的なもので、「人間はこういう状態になると説得に応じやすくなる」といった、脳神経科学にもとづいた、説得に応じるための要素になります。
なので、説得しやすい要素がいくつか分かれば、あとは自分でそれを組み合わせていけばいいので、さまざまな場面に応用可能になります。
カレーで例えると、よくある説得テクニックが「カレーのルー」で、脳神経科学系の説得させるための要素が、「カレーのスパイス」みたいなものです。
ちなみに、社畜サラリーマンを耐え抜くための「あらゆるノウハウ」を1つに凝縮したコンテンツをこちらで見ることができます。
説得させるための7つの要素
脳人が説得に応じる時というは、「どういった脳の反応を示しているのか」という観点から、説得させるための6つの要素を紹介していきます。
これらの要素を自分で組み合わせて使うことで、非常に深い説得技法になるのでぜひ試してみて下さい。
要素①:相手の警戒度を下げてやる
人間はどういった時に説得させられると思いますか?例えば、「話術がすごく説得力がある内容だったとき」、こんな風に思いがちですが、実は違うんです。
答えは、「自分の信念に合致した内容だったとき」です。人は新しいものに関しては拒否するようにできており、逆に自分に馴染みのあるものに関しては受け入れてしまう性質を持っています。
なので、相手に新しいものを説得したり、受け入れてもらおうとした場合、「これは画期的ですこいんですよ」といきなり言うのではなく、「過去にこういう経験をしたことはないですか?実はそういうときは、これが有効的なんですよ」と言ったように、まずは相手の信念に合致した内容を話すことで、相手の警戒心を下げることができ、説得しやすくなります。
要素②:相手の感情とシンクロさせる
先ほど、相手を説得させるには警戒心を下げてやることが大事だと話しましたが、警戒心を下げるには相手の感情と一致させることや、共有することも非常に有効的です。
お互いに感情がシンクロしていると、相手も「自分のことを理解してくれている」といった感情になり警戒心を解いてくれます。なので、たわいのない話などで一緒に笑ったりすることは非常に大事です。
また、自分の感情を素直にストレートに表現することも大切です。素直な気持ちというのは相手に伝染しやく、例えば楽しい気持ちをストレートに表現してやるとその感情が伝染して、相手も楽しい気持ちになったりします。
なので気持ちを共有させるには、自分の気持ちをストレートに表現しましょう。
要素③:報酬を提供する
報酬を提供するといっても、別にものをあげなくても有効的です。何かをする時にゲーム化してあげるだけでも、人は行動してくれるんです。
例えば、トイレに行ったときに10%程度しか手を洗わない病院が存在したのですが、トイレで手洗い場にスコアボードを付けて手を洗うたびに得点が加算されるというシステムに変えたところ、手を洗う人が90%まで跳ね上がったという結果があります。
別に報酬がなかったとしても、手を洗うたびに得点が加算されることによって脳が刺激されて活動的になるわけです。なので人を納得させるためにはご褒美を用意しておくといいです。
要素④:相手に選択感を与えてやる
人は誰かに制限されたり、自由を奪われることを非常に嫌う生き物です。自分はつねに「自由な選択をできている」というコントロールしている感覚を味わっているときに幸福だと感じます。
なので、説得するときには相手にいくつか選択を与えて選ばせてやることがすごく重要です。
要素⑤:相手に恐怖感を与えない
相手を説得させるときに、「今これをしないと、あなたの将来が危ういですよ」と言うと、一見説得させやすいと思いがちですが、実は人は恐怖を感じると、萎縮してしまい説得に応じなくなってしまうんです。保守的になってしまい、新しいことを受け入れにくくなったしまいます。
なので、何か説得するときには、相手に不安や恐怖心を煽る情報は言わないほうがいいです。
ちなみに、仕事などで不安に感じて前に進めないと感じたときの対処方法については、こちらの「会社や仕事の不安やストレスをなくすための解消方法」に詳しく書いてあります。
要素⑥:他人の意見を取り入れる
これは、人は他人の意見に左右されやすいという性質を利用したものです。人は物事を決める時にどうしても、他の多数の意見も参考にしたがります。
例えば、小説とかのポップとかでも、「〜さん絶賛」と書かれていると、その人にとってこの本の信頼度が上がりやすくなります。商品レビューでもレビューの数が多く評価が高いものを買いたくなりますよね。
なので、人を説得するときには、自分の意見だけを言うのではなく、その他の意見をいくつか取り入れることによって説得力を上げることができます。
まとめ
人を説得させるための要素を6つ紹介してきましたが、最後におさらいしておきましょう。
①:相手の警戒度を下げてやる
②:相手の感情とシンクロさせる
③:報酬を提供する
④:相手に選択感を与える
⑤:相手に恐怖を与えない
⑥:他人の意見を取り入れる
これら全てを取り入れるのはなかなか難しいと思うので、1つだけでもいいので説得するときに取り入れてみてください。それだけ、今よりも相手を説得しやすくなるはずです。
記事は以上です。
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