みなさん、「ブラック企業大賞」という言葉を知っていますか?
ブラック企業大賞とは、不祥事を起こした企業を対象として毎年行われている、No1のブラック企業を決めるイベントのことです。
今回は、そんなブラック企業大賞の「歴代受賞&ノミネートされた企業」をまとめて紹介していきます。
ブラック企業大賞は、2012年から始まったイベントなので、2012年から2019年までの過去8年分に渡って一挙に紹介していきます。
これから転職する人や就職する人は、絶対に避けるべき企業の参考にして下さい。
ブラック企業大賞とは?
まず最初に、ブラック企業大賞について詳しく説明しておきます。
ブラック企業大賞とは
誰もが安心して働ける環境をつくることをめざして、2012年より設立された「ブラック企業企画委員会」によって毎年12月に行われてるイベントのことです。
この「ブラック企業企画委員会」というのは、NPO法人関係者、大学教授、弁護士、ジャーナリストから結成されています。
素性が知れない人ではなく、ちゃんと権威ある人たちから成り立っている団体なんですね。
ブラック企業大賞ノミネートの理由
では、無数に存在する企業の中から、どうやってブラック企業だと判断するのでしょうか?
「ブラック企業大賞企画委員会」がブラック企業だと見極める基準を公式で発表してます。
その基準とは以下の11項目です。
長時間労働
セクハラ、パワハラ
職場内のいじめ
長時間過密労働
低賃金
コンプライアンス違反
育休、産休などの制度
労働組合への敵対度
派遣社員への差別
派遣社員への依存度
残業代の未払い
これら基準に多く該当すると、ノミネートされやすいそうです。
また、ノミネートされるのは、企業の他に法人(学校法人、官公庁、公営企業、社会福祉法人、医療機関など)も含まれます。
ちなみに、自分が長年ブラック企業を渡り歩いてきた経験から
「ブラック企業の特徴」を下の記事にまとめたので合わせて参考にして下さい。
ブラック企業大賞ランキング決定までの流れ
次に、ブラック企業大賞ランキングがどのように決まるのか?
実際に、受賞までの流れを以下にまとめます。
①実行委員会が審査基準を元に10社程度ブラック企業大賞候補をノミネートする。(記者会見あり)
②ノミネート企業には事前に受賞式当日の招待状が送られる。
③ノミネートされた企業はWebサイトにも掲載され、同時に「Web投票賞」のための一般Web投票が始まる。※Web投票賞は受賞式当日に参加者による「投票タイム」も設けられる
④受賞式当日、各賞の結果が発表される。※Web投票賞以外の賞は実行委員会によって選定される。
簡単ですが、受賞式までの流れはこんな感じです。
ランキングにノミネートされた企業には、招待状が送られますが、基本的に受賞式に出席する企業はいないそうです。
なので、勝手に代理を立てて、勝手に表彰が行われています…笑
名誉毀損で訴えられないの?
委員会によってノミネートされた企業は、ブラック企業だと公表されたことにより、名誉毀損で訴えてこないのか?
公表されたことにより、応募が減り、営業妨害だと考える企業もありそうですよね。
しかし、企業が委員会側を訴えたところでメリットが全くないんです。
そもそも労働基準法に反していることで公表されているため、世間は「やましいことを隠していた企業」という認識をさらに強めてしまうだけなんです。
大手有名企業だと尚更ですよね。
過去の歴代ブラック企業大賞受賞&ノミネート企業一覧
では、2012年から2019年までに発表された、過去の歴代ブラック企業大賞受賞&ノミネート企業を紹介していきます。
「2019年ブラック企業大賞」受賞&ノミネート企業
2019年に行われた、ブラック企業大賞の受賞企業は以下の通りです。
ブラック企業大賞:三菱電機株式会社
楽天株式会社 Web投票賞:
株式会社電通 特別賞:
株式会社セブン-イレブン・ジャパン 特別賞:
長崎市 #MeToo賞:
2019年ブラック企業大賞には、三菱電機株式会社が選ばれました。
なんと、三菱電機は2018年と合わせて、2年連続のブラック企業大賞受賞という不名誉な結果となりました。
2019年8月、20代の男性社員が過労により自殺したことが、今回の受賞の主な理由ですね。
一般投票による、Web投票賞には、2019年にパワハラ問題が発覚した楽天株式会社が選ばれました。ネット通販「楽天市場」として一般的に有名な企業なだけに一般の票を多く集めた結果になりました。
また、各受賞を惜しくも?逃したものの、対象企業としてノミネートされた企業は以下の通りです。
①KDDI株式会社
②株式会社ロピア
③トヨタ自動車株式会社
④吉本興業株式会社
「2019年ブラック企業大賞」については、下記の記事で受賞理由など、詳しくまとめてあるのでよかったら参考にして下さい。
「2018年ブラック企業大賞」受賞&ノミネート企業
2018年に行われた、ブラック企業大賞の受賞企業は以下の通りです。
ブラック企業大賞:三菱電機株式会社
特別賞:株式会社プラントサービス
市民投票賞:財務省
有給ちゃんと取らせましょう:株式会社ジャパンビバレッジ東京
2018年ブラック企業大賞には、三菱電機株式会社が選ばれました。
長時間労働による過労死を出してしまったことが、受賞の主な要因です。
「有給とらせましょう」には、パワハラによる有給取得問題が発覚した、ジャパンビバレッジ東京が選ばれました。
また、各受賞を惜しくも?逃したものの、対象企業としてノミネートされた企業は以下の通りです。
①株式会社ジャパンビジネスラボ
②野村不動産株式会社
③スルガ銀行株式会社
④ゴンチャロフ製菓株式会社
⑤株式会社モンテローザ
「2018年ブラック企業大賞」については、下記の記事で受賞理由など、詳しくまとめてあるのでよかったら参考にして下さい。
「2017年ブラック企業大賞」受賞&ノミネート企業
2017年に行われた、ブラック企業大賞の受賞企業は以下の通りです。
ブラック企業大賞:株式会社引越社・株式会社引越社関東・株式会社引越社関西
特別賞:大成建設株式会社・三信建設株式会社
新潟市民病院 業界賞:
ゼリア新薬工業株式会社 ブラック研修賞:
日本放送協会(NHK) ウェブ投票賞:
2017年ブラック企業大賞には、株式会社引越社・株式会社引越社関東・株式会社引越社関西が選ばれています。
通称「アリさんマークの引越社」として有名な株式会社引越社ですが、従業員に対して不当な配置転換と懲戒解雇処分にしていたことが、選ばれた主な要因です。
ブラック研修賞には、新入社員を研修中のパワハラによって自殺に追い込んだ、ゼリア新薬工業が選ばれています。
また、各受賞を惜しくも?逃したものの、対象企業としてノミネートされた企業は以下の通りです。
①株式会社いなげや
②パナソニック株式会社
③大和ハウス工業株式会社
④ヤマト運輸株式会社
「2017年ブラック企業大賞」については、下記の記事で受賞理由など、詳しくまとめてあるのでよかったら参考にして下さい。
「2016年ブラック企業大賞」受賞&ノミネート企業
2016年に行われた、ブラック企業大賞の受賞企業は以下の通りです。
株式会社電通 ブラック企業大賞:
ディスグランデ介護株式会社 業界賞:
株式会社プリントバック 業界賞:
DWE JAPAN株式会社 ブラックバイト賞:
日本郵便株式会社 特別賞:
日本郵便株式会社 Web投票賞:
2016年ブラック企業大賞には、株式会社電通が選ばれました。
電通は、パワハラや過労によって、多数の従業員を自殺に追い込んでいたことが発覚したため、ブラック企業大賞に選ばれました。
特別賞とWeb投票賞には、パワハラによって病死や自殺に追い込んだ、日本郵便がダブルで選ばれました。
また、各受賞を惜しくも?逃したものの、対象企業としてノミネートされた企業は以下の通りです。
①株式会社エイジス
②株式会社ドン・キホーテ
③関西電力株式会社
④佐川急便株式会社
⑤サトレストランシステムズ株式会社
⑥宗教法人 仁和寺
「2016年ブラック企業大賞」については、下記の記事で受賞理由など、詳しくまとめてあるのでよかったら参考にして下さい。
「2015年ブラック企業大賞」受賞&ノミネート企業
2015年に行われた、ブラック企業大賞の受賞企業は以下の通りです。
ブラック企業大賞:株式会社セブン-イレブン・ジャパン
株式会社引越社関東 Web投票賞:
株式会社明光ネットワークジャパン ブラックバイト賞:
暁産業株式会社 特別賞:
2015年ブラック企業大賞には、株式会社セブン-イレブン・ジャパンが選ばれました。
セブンイレブンジャパンは日本最大手のコンビニチェーン「セブンイレブン」を経営する有名企業ですが、加盟店主に対して値下げ販売を妨害したことが要因で、大賞を受賞しました。
暁産業株式会社は、ノミネートされた企業の中でも小規模な会社ですが、パワハラの内容が異常であったことが要因となり、特別賞に選ばれました。
また、各受賞を惜しくも?逃したものの、対象企業としてノミネートされた企業は以下の通りです。
①株式会社フジオフードシステム
②株式会社エービーシー・マート
「2015年ブラック企業大賞」については、下記の記事で受賞理由など、詳しくまとめてあるのでよかったら参考にして下さい。
「2014年ブラック企業大賞」受賞&ノミネート企業
2014年に行われた、ブラック企業大賞の受賞企業は以下の通りです。
ブラック企業大賞、Web投票賞:株式会社ヤマダ電機
業界賞:株式会社A1-Pictures
株式会社不二ビューティ 業界賞:
東京都議会 特別賞:
株式会社ゼンショーホールディングス 要努力賞:
2014年ブラック企業大賞とWeb投票賞には、株式会社ヤマダ電機がダブルで選ばれました。
大手家電量販店としても有名なヤマダ電機ですが、男性従業員を過労により自殺に追い込んだことが要因となり選ばれました。
特別賞には、女性議員へのセクハラが当時大きな問題となった、東京都議会が選ばれました。
また、各受賞を惜しくも?逃したものの、対象企業としてノミネートされた企業は以下の通りです。
①株式会社大庄
②JR西日本
③タマホーム株式会社
④株式会社秋田書店
⑤学校法人・智香寺学園、正智深谷高等学校&株式会社イスト
⑥株式会社リコー
「2014年ブラック企業大賞」については、下記の記事で受賞理由など、詳しくまとめてあるのでよかったら参考にして下さい。
「2013年ブラック企業大賞」受賞&ノミネート企業
2013年に行われた、ブラック企業大賞の受賞企業は以下の通りです。
ワタミフード株式会社
ブラック企業大賞、一般投票賞:クロスカンパニー株式会社 業界賞:
国立大学法人 東北大学 特別賞:
株式会社ベネッセコーポレーション 教育的指導賞:
2013年ブラック企業大賞と一般投票賞には、ワタミフード株式会社がダブルで選ばれました。
ワタミフードといえば、大手居酒屋チェーン「和民」を経営する企業として有名ですが、正社員を過労によって自殺に追い込んだことが要因となり、ダブルで受賞しました。
ベネッセコーポレーションは、社員に対して退社を勧誘する行為を行なっていたとして、教育を取り扱う企業が皮肉な意味を込めて、教育的指導賞を受賞するかたちになりました。
また、各受賞を惜しくも?逃したものの、対象企業としてノミネートされた企業は以下の通りです。
①株式会社サン・チャレンジ
②株式会社 王将フードサービス
③西濃運輸株式会社
④株式会社東急ハンズ
「2013年ブラック企業大賞」については、下記の記事で受賞理由など、詳しくまとめてあるのでよかったら参考にして下さい。
「2012年ブラック企業大賞」受賞&ノミネート企業
2012年に行われた、ブラック企業大賞の受賞企業は以下の通りです。
ブラック企業大賞:東京電力株式会社
株式会社ワタミ 市民賞:
株式会社ウェザーニューズ 特別賞:
株式会社ゼンショー ありえないで賞:
株式会社フォーカスシステムズ 業界賞:
2012年ブラック企業大賞には、東京電力株式会社が選ばれました。
東京電力は、多数の請負業者に危険な被曝労働をさせていたことが要因で大賞に選ばれました。
2011年に起きた関東大震災により、福島第一原発から大規模な放射能災害を出したことをきっかけに、被曝労働は大きな問題となりましたよね。
大手チェーン店「すき家」の経営会社として有名な、株式会社ゼンショーはアルバイト従業員に対する給料の未払いが発覚し、ありえないで賞に選ばれました。
また、各受賞を惜しくも?逃したものの、対象企業としてノミネートされた企業は以下の通りです。
①SHOP99(現ローソンストア100)
②株式会社すかいらーく
③有限会社陸援隊および株式会社ハーヴェスト・ホールディングス
④株式会社丸八真綿
「2012年ブラック企業大賞」については、下記の記事で受賞理由など、詳しくまとめてあるのでよかったら参考にして下さい。
自分の会社が「ブラック企業」だと感じたら絶対に取るべき行動
今まで紹介してきたブラック企業は「氷山の一角」にすぎません。
悲しいことに世の中には、まだまだ無数にブラック企業が存在します。
もしも、自分の会社が少しでもブラックだと感じたら、絶対にやっておいてほしいことがあります。
それが
「会社からいつでも逃げられる準備をしておくこと」
です。
手遅れになってからでは遅いので、準備だけは絶対にしておいたほうがいいです。
でも何をすればいいのか?
詳しくは下の記事にまとめたので参考にして下さい。
記事は以上になります。
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